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交通事故

交通事故とは

 交通事故とは、道路交通法によれば、道路における「車両等(自動車、原動機付自転車、軽車両及びトロリーバス又は路面電車)の交通による人の死傷又は物の損壊」(道路交通法第72条)と定義されています。また、いわゆる強制保険(自賠責保険)の対象となるのは、「自己のために自動車を運行の用に供する者が、その運行によって他人の生命又は身体を害することで生じさせた損害」です。(自動車損害賠償保障法第3条・第11条)

戦いは事故直後から

 交通事故に運悪く遭ってしまった場合、その後の対応如何で本来もらえるはずの保険金がもらえず、交通事故の被害者が泣き寝入りしないといけなくなることがあるので気をつける必要があります。

1.事故直後の注意点

  1. 負傷者の救助、救急車の手配(※必要な場合)および二次被害の防止
  2. 警察への連絡(事故報告)

  3. ※事故報告(届出)をしていないと、保険金請求のときに必要な『交通事故証明書』がもらえない。
  4. 現場の保存、証拠保全(写真撮影など)
  5. 相手方の住所・氏名(※免許証で)、車両番号、強制保険(自賠責保険)の証明書番号および会社名、任意保険の保険番号および会社名などの確認および記録
  6. 相手方への事故状況の確認、記録および相手方の署名(サイン)
  7. 事故現場での示談はご法度

2.診察・治療時の注意点

  1. なんらかの症状があれば、軽度な場合もすぐに受診

  2. ※異常があれば「警察へ提出する診断書」の作成、「人身事故」の届出
    →「物件事故」(「交通事故証明書」に記載)の場合
  3. 症状の説明、診断書への記載

  4. ※後遺障害の認定の際に重要
  5. 健康保険による診療への切り替え

3.保険会社(加害者)との交渉時の注意点

  1. 任意保険会社への治療費の立替払いの依頼(通常は言わなくてもしてくれます)

  2. ※相手方が任意保険に加入している場合
  3. 示談交渉は慎重に対応 … 提示額を鵜呑みにしない

  4. ※損害賠償額の算出には、基準が3つ!! → 自賠責保険基準・保険会社基準・裁判所基準(弁護士会基準)
  5. 損害の立証責任は自分に!!

  6. ※交通事故によって発生した損害額およびその根拠は、請求する被害者の側で主張・立証しなければなりません。

自賠責保険

保険金の請求

仮渡金請求
(自賠法第17条)

賠償金の支払いを受ける前に(損害額が確定する前に)、被害者が当座の費用に充てるために、一定の金額について受け取りを請求すること。

内払金請求

損害額をその都度請求すること。
※実際の損害額が10万円を越えた時点で、10万円またはその倍数単位で行えます。

本請求

治療が全て終了し、損害額が確定した段階で請求すること。

被害者請求
(自賠法第16条)

被害者等が直接相手方の自賠責保険等の会社に請求すること。

加害者請求
(自賠法第15条)

加害者が自分の自賠責保険等の会社に被害者等の損害の内自分が負担した分について請求すること。

※仮渡金請求・内払金請求・本請求と被害者請求・加害者請求との関係

仮渡金請求

内払金請求

本請求

被害者請求

できる

できる

できる

加害者請求

できない

できる

できる

一括扱い

相手方が契約している任意保険会社が自賠責保険等の保険金の支払いを含めて一切の賠償業務を行う損害賠償の方式。

自動車損害賠償保障事業
(自賠法第72条)

交通事故の相手方の車両が不明な場合または無保険の場合に、被害者の請求に応じて、政府が自賠責保険等と同様の限度額まで損害を補償する制度。

損害賠償

損害の種類

 交通事故に遭った場合、賠償の対象となる損害としては、財産的損害と精神的損害の2つがあります。さらに財産的損害は、積極損害と消極損害の2つに分類できます。精神的損害には、慰謝料があります。

積極損害

事故が原因で直接出費した損害

例)治療費、付添看護費、雑費、交通費、葬祭費、家屋・自動車などの改造費、装具費、学習費・保育費・学費、弁護士費用 など

消極損害

事故に遭わなければ得られたであろう財産的な利益を得られなかったことによって生じた損害

例)休業損害、後遺障害による逸失利益、死亡による逸失利益

慰謝料

精神的な苦痛によって生じた損害

例)傷害(入通院)による慰謝料、後遺障害による慰謝料、死亡による慰謝料

過失相殺

過失相殺とは

 過失相殺とは、結果(=損害)が発生した本人(被害者)にも過失が認められる場合、その本人の過失割合に応じて損害賠償額を減額することです(民法第722条)。被害者の過失の程度が大きければその分損害賠償額は減額され、実際の賠償額は少なくなります。

過失とは

 過失とは、自分の行為によって一定の結果が発生することが認識できる場合、その認識に基づいて結果の発生を回避するという注意義務に違反することです。簡単に言えば、不注意のことです。

過失割合とは

 交通事故の場合、当事者の一方にのみ過失があるという場合は多くなく、程度こそ違いますが両当事者それぞれに過失が認められることが多いです。そして、発生した結果(=損害)に対する両当事者の過失の程度を表したものを過失割合といいます。

 ただ、ここで注意しなければならないのは、発生した結果(=損害)の程度と当事者の過失の程度とは、無関係ということです。交通事故において、一方の当事者(=被害者)に傷害等の損害が発生し、他方の当事者(=加害者)は無傷で何らの損害も発生しなかった場合、常に加害者の方が過失の程度が大きいとは限りません。被害者の方が過失の程度が大きいこともあり得るのです。

 過失割合の内容は、法律に規定されているわけではありませんが、膨大な判例の蓄積によって交通事故における過失相殺率(=過失割合)の認定・判断基準が示されています。


交通事故関連の書籍です。

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更新日07/08/12

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